【麺喰ワンダラー】夏季限定メニュー四軒
2025.08.07
column 2025.08.05 THE魚郎/ ラーメン太る / 熊公 / ふくもり
01.「THE魚郎」(池袋駅)

「魚郎(ぎょろう)」池袋店は池袋駅から少し距離があるが地下街からお店まで地下で繋がっているのが暑さ対策にもいい。「魚郎」は「せたが屋」グループのガッツリ系。大阪に2軒、野田(千葉県)に一軒、計4店舗展開中。夏季限定の冷やしが7月20日から発売開始。(冷やし魚郎は池袋店限定)
「魚郎」はガッツリ系だがそこは「せたが屋」グループなので、他の二郎インスパイア系とはスープが違う。煮干しや鰹出汁の魚介系を効かせたもの。なのでガッツリボリュームもあるのだが、意外とさっぱりすっきり。そんな「魚郎」をベースにして夏季限定の“冷やし魚郎”ができあがった。「冷やし魚郎」(1000円)。ちゃんとスープもたっぷり入っている。冷やしラーメンの際は油にも気を配らねばならない。固まってしまうから。ここでは植物系の煮干しオイルを使用することで固まらずにコクを出している。トッピングはでかいチャーシュー、背脂風天かす(これがなかなかいい役割を果たしている。味付けしてあり、ニンニクも入っている)、鰹節、大葉、もやし。さすが他とは違ったタイプで出してきた。これがなかなか素晴らしい一杯だった。無料トッピングはヤサイとニンニクで今回はヤサイのみマシにした。麺量は225g。9月中旬くらいまでは出す予定。
02.「ラーメン太る」(池袋駅)

2023年10月、石川県金沢で誕生したガッツリ系ブランド。それにしてもインパクトがある店名だ。年間700杯を30年続けても“そんなに”太らないことを証明している私だが、そんな私に反抗するような店名だ(笑)。
昨年曳舟店がオープン、今年3月に池袋店がオープンで3店舗目。券売機のトップは汁なし、次がラーメン。麺の量、小(200g)中(300g)大(400g)が同額。野菜マシ・野菜マシマシ・背脂マシ・背脂マシマシが無料でこれらは券売機で購入。提供時に「ガリマヨ入れますか?」と聞かれるので今回は入れてみた。無料トッピングは野菜マシ。あとで隣の人のを見たら、背脂もマシにしておけばよかった、と後悔。実においしそうな色をしていた。
7月から夏季限定メニューとして「ゆず冷やし中華」を提供開始。柚子とガリマヨ(ガーリックマヨネーズ)が利いた冷やし中華タイプ。野菜はサラダ感覚で食べられるが、平打ちのガッツリ系タイプの麺がパンチあり。マヨネーズ風のタレを絡めながら食べる。チャーシューが大きいので結構大変。水を飲みながらやっと完食。
03 「熊公」 (浅草橋駅)

こちらは創業57年の老舗。昔は札幌ラーメンの店だったらしいが最近は「ジャージャー麺」が人気の店に変身。外観は地味だが、意外と人気がある。しかも持ち帰り用のジャージャー麺をたくさん作っており、店内の人は結構待たされている(笑)。千代田区と台東区と中央区の区境地域で近所のお客さんが続々とやって来る。メニューを見ると驚き。冷麺がズラリ。「冷やし麺専門店か?」と裏を見たら、普通にラーメンメニューもあったが、ほとんどの人が「冷麺」を食べている。しかも9割くらいがジャージャー麺。たぶんこの時期は冷やしメニューしかやらない雰囲気。
私は半カレーとジャージャー麺のセットを注文。セットで100円プラス。それで半カレーとコーヒーゼリーが付くのだから素晴らしいサービス。そしてこのカレーがスパイシーでおいしい。ジャージャー麺は予想通りの味だがジャージャー味噌がなかなかクセになる味わい。
04.「中華そば ふくもり」(駒沢)

環七通り沿いの「せたが屋」はす向かいに2006年にオープンした煮干しラーメン専門店今はたくさんのメニューを提供している。夏季限定は「辛煮干冷やし中華」と「荻窪昔つけそば」の二本立て。今回は後者を選択。荻窪丸長インスパイア。「丸長」(荻窪)が閉店してからいろんなお店がインスパイアつけ麺を出すようになった。「喜富」(大塚)、「でき心」(吉祥寺)、「りょうが」(荻窪)など。全部食べたが、それぞれ、店毎に違うのでそれもまた楽しい。とにかく好きなタイプのつけ麺。
この記事を書いた人
■大崎 裕史(おおさき・ひろし) 自称「日本一ラーメンを食べた男」。2024年6月末で約2万9000杯のラーメンを食破。株式会社ラーメンデータバンク代表取締役 Webおよび携帯の「ラーメンデータベース」を運営している。
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この記事はラーメンジャパン(Ramen-Japan)でも掲載しております。ご当地ラーメンやラーメンの歴史、コラムなどを日本語・英語・中国語でもわかりやすく紹介しております。
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